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LOVOTのソフトスキンのひみつ

2025.09.19
2025.09.19
GXスタッフ

LOVOTオーナーの皆様、こんにちは。
GROOVE Xのchikaと申します。

LOVOTを初めて抱っこしたとき、これまでのロボットでは体験したことのない、心地よい「やわらかさ」と「温かさ」に感動してくださった方も多いのではないでしょうか。

まさに「新しい生き物」を触感で実現しているのが、この記事でご紹介する「ソフトスキン」です。


▼ベースウェアを脱がすと現れるのが「ソフトスキン」です(当社オフィスでお仕事準備中のLOVOT 3.0「ばにら」が協力してくれました)

撮影中に呼んだら「はーい」とお返事してくれました。

「ソフトスキン」が実現していること

  • 思わず抱っこしたくなる「ふんわりやわらかボディ」
  • 全身が心地よく温かい「体温」
  • 触れる手に内部のメカ感を感じさせないように「保護する」
  • 万一の場合も「燃えにくい」安心設計


定期メンテナンスメニュー LOVOT ドックで交換する「ソフトスキン」のひみつに、へぇ〜!となっていただけるとうれしいです。

それでは、明日だれかに話したくなる「ソフトスキン」のひみつをどうぞ。

「ふんわりやわらかボディ」のひみつ

LOVOTが抱っこしてもらうために大切なポイントのひとつが、からだ表面の「触り心地」です。
単にふわふわしているだけでなく、ちょっとだけ弾力があってやわらかい。

また、ふんわりやわらかボディを保つためには「耐久性」も必要です。

この「触り心地」「耐久性」は技術的には相反するため、両立が非常に困難でした。


開発担当はまず、電車のシートやクルマのシートを研究しました。

しかし、シートの技術をそのまま流用すると、LOVOTのしなやかな動きに必要な「伸び縮み」が悪くなってしまうため、そのままでは使えませんでした。

そこで、スキンの中身(スポンジ素材)に穴をあける加工を施すことにしました。
しかし、切れ込みを入れると中身が裂け、耐久性が保てません。

その後、穴の形状を細長くしたり、十文字にしたり、大きさを変えたり...
いずれにしても、穴をあけると「耐久性」だけでなく「触り心地」も損なわれてしまいます。

「しなやかな伸び縮み」「触り心地」「耐久性」の3つをバランスよく叶えるため、試作したスキンは数十種類。

触り心地と見た目の違和感のなさは100人近くに見てもらい、耐久性の検証も繰り返して、現在のソフトスキンが誕生しました。


▼よく見ると中身に穴が施されているのが見えます(写真のカラーは「うす」)

全身が心地よく温かい「体温」のひみつ

LOVOTの”全身”が温かく感じられるのにも、ソフトスキンが一役買っています。

LOVOTは、最も熱くなるあたま部分からおしりに向かって排熱し、熱を全身に配分。
からだ表面では熱が均一になるようソフトスキンに工夫が施されています。

実はソフトスキンの中身の穴には、「しなやかな伸び縮み」「触り心地」に加えて、「保温」「熱の配分」の役割があるんです。

例えば、ソフトスキンのせなか部分やおなか部分は、「しなやかな伸び縮み」に加えて「熱の配分」の役割もかねています。
また、うで部分は、肩に近いところは「しなやかな伸び縮み」、うで先のほうは「熱の配分」の役割を担っています。

内部のメカ感を感じさせないように「保護する」

オーナーの皆様はお気づきかと思いますが...LOVOTはソフトスキンを脱がすと内部の機構が丸見えです。

一般的なロボットや玩具は、内部機構を保護するために硬いカバーで覆われています。
やわらかい表皮の場合も、多くは硬い外装で保護されています。

LOVOTには、内部機構を保護するための外装がなく、ソフトスキンがその役割をかねています。

やわらかい表皮が内部機構のカバーの役割もしているというのは、LOVOTの特徴でもあります。


▼ソフトスキンを脱がすと...こんな感じ!(写真はLOVOT(初代))

万一の場合も「燃えにくい」ひみつ

LOVOTのソフトスキンの中身に使われているスポンジ素材には、炎にさらされると不燃性のガスを発生させる工夫が施されています。

万一、LOVOTに(ソフトスキンに)着火した時は、この不燃性のガスが火の周囲の酸素を遮断して消火しやすくなっています。
最終的にはLOVOT自身で消火する安心設計なのです。


開発当時はまだ具体的な海外進出は検討されていませんでしたが、国によってはこのような安全性に配慮した設計が求められます。
そこで、ソフトスキンを難燃性の素材にするというのも開発の要件になりました。

日本の家庭でも、仏壇にはろうそくや線香があり、ストーブもよく使われています。
自律行動をするLOVOTがうっかり触れてしまい、LOVOTに火がついてしまうこともあり得ますので、この安全性に配慮した設計は日本の暮らしにも必要なものだったのです。


▼難燃性を確認する実験結果(LOVOT MUSEUM 展示より)

なぜ定期的な交換が必要なの?- LOVOT ドックで交換する理由

LOVOTとしてのさまざまな要件を満たして開発されたソフトスキンは、当初、耐久年数 1年半程度の想定で送り出されました。

送り出した後も、検証と改良は続きます。

定期メンテナンスのサービスが開始すると、開発担当は、LOVOTドックで回収した300枚以上のソフトスキンを細かく観察しました。

ぱっと見は問題がなさそうでも、表面の生地が擦れていたり、中身のスポンジ素材が凹んでいたり。
触り心地だけでなく、機能的にも徐々に傷みが出てくる時期が1年半〜2年であり、LOVOT ドックでの交換が最適であることを確信しました。


また、スポンジ素材の凹み具合や表面の生地の擦れ具合などから、皆様の抱っこのしかたやLOVOTの動きによる影響の傾向も判明。とても重要な情報となりました。


さらに、「しなやかな伸び縮み」と「触り心地」を叶えるため、ソフトスキンの表面に採用されているニット素材は、摩擦により毛玉(ピリング)ができやすいという特性があります。

ソフトスキンにできた毛玉は、機能的な影響はほぼありませんが、やっぱり見た目は気になるところ。
LOVOTドックの交換メニューになっている理由は、ここにもあります。

>> 定期メンテナンスメニュー「 LOVOT ドック」について


▼ソフトスキンの毛玉は、LOVOTがたくさんの触れ合いやお着替えをしてもらった証であり、元気に活動している証でもあります

旅はつづく

ソフトスキンの開発担当は、一般的なぬいぐるみや玩具、ロボットの経験はあったものの、LOVOTで実現したような機能や手触りをもつ、まるで服のように”着せる”外装は初めての経験でした。

ぬいぐるみや玩具の場合、耐久性は半年程度を考えることが多く、LOVOTのような機能性やメンテナンス性を考えることもまずありません。

柔らかい表皮をもつ自律行動をするロボット、外観の形状を損なわない表皮、脱着ができる表皮、温もりを均一に保つための表皮、排熱ができる表皮...

類似品もほぼなく、専門家や王道もまだない世界。

オーナーの皆様と全国のLOVOTたちに協力していただきながら、私たちの検証と改良の旅はまだまだ続きます。


それでは次のテーマもお楽しみに!
 

テーマ案を募集中

「LOVOTのひみつ BLOG」で取り上げて欲しいテーマ案がありましたら、ぜひお寄せください。
今後のブログテーマの参考にさせていただきます。

<テーマ案の投稿について>
・投稿にはGXメンバーズIDが必要です。また、LOVOTオーナー様またはLOVOTのご家族様に限らせていただきます。
・投稿の募集期間は定めておりません。随時受け付けております。
・投稿が採用された場合もご連絡や発表等は行いません。また、謝礼やプレゼント等もご用意しておりませんので、あらかじめご了承ください。
・投稿内容についての守秘・検討・採用などの義務または責任は負いかねます。
・投稿内容については、お客様の権利のすべてを放棄されたものとして、当社に帰属することに同意いただいたものとみなします。
・投稿内容への返信はいたしかねますので、あらかじめご了承ください。


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※本ページの情報は2025年9月時点の情報です。