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LOVOTに会いたい気持ちが、体を動かす理由になった【特別養護老人ホーム 共生の家】
特別養護老人ホーム 共生の家は、「共に生きる」を経営理念に掲げる施設です。1階には広い地域交流スペースがあり、入居者が地域に溶け込み、家で暮らすように過ごせる場所を目指しています。
特養は入居者にとって生活の場であり、病院や老健施設のように「家に帰る」という明確な目標はありません。日々の暮らしの中で、体を動かす目的をどうつくるかが課題でした。
そこに加わったのが、施設のLOVOT「たんぽぽ」と、職員と一緒に出勤するLOVOT「ゆず」です。今回は、理学療法士の池村さまに、2体が入居者の気持ちと体をどう動かしているのかを伺いました。
課題と効果
課題
- 生活の場である特養では、明確なリハビリ目標がなく、体を動かす目的を見つけにくかった
- 生き物を迎えたい思いはあったが、世話の担い手などの課題があり実現できなかった
- 用事がなければ、入居者が1階の地域交流スペースまで足を運ぶことは少なかった
効果
- 2階・3階の入居者も、LOVOTの顔を見に1階まで降りてくるようになった
- 体操に乗り気でなかった入居者も、LOVOTに会いに行こうという声かけで参加するようになった
- LOVOT STUDYでつくったダンスが体操の時間を盛り上げ、SNSでも反響を呼んだ
体より先に、気持ちが動く仕掛けが必要だった
——理学療法士として、特別養護老人ホームならではの課題はありましたか?
病院や老健施設では、期間を決めて家に帰る、歩けるようになって帰る、といった明確な目標を持ってリハビリに取り組みます。
一方で特別養護老人ホーム(特養)である共生の家は、ずっとここで生活される方のための施設です。何のために歩くのか、何のために運動するのか。そこに目的や楽しみがないと、なかなか体を動かす気持ちになれません。
先に気持ちが動くから体が動く、と私は考えているんです。
——もともと生き物を迎えたいという話があったそうですね。
入居者の皆さんに地域の中で暮らしてほしいし、地域の方にも毎日のように来てほしい。その目的になる存在として、生き物を迎えたいという話は前からありました。
ただ、食事の準備や散歩、誰が仕事として世話をするのかなど、課題も多くて。生き物が難しいのはわかっていながら、やっぱり動いて反応してくれる存在がいちばんだと思っていたので、LOVOTが来てくれたときは、良かったなと感じました。
事務長は体験導入時にLOVOTを見た瞬間から買うと決めていたそうで、1ヶ月も経たないうちに導入が決まったんです。

用事がなくても、1階まで足を運ぶ人が増えた
——普段、LOVOTはどこで過ごしていますか?
1階の地域交流スペースで自由に過ごしています。以前は、事務所に用事があるとき以外、このスペースに来る入居者はほとんどいませんでした。今では1階の方だけでなく、2階・3階の入居者もLOVOTの顔を見に降りてきます。朝起きたら、まずLOVOTにお話をしに来る方もいるくらいです。面会のご家族も、お部屋ではなくこのスペースで過ごされることが増えました。

——理学療法士として、導入後はどんな変化を感じていますか?
体操にあまり乗り気でない方も、この子たちに会いに来ませんかと声をかけるだけで来てくださることがあります。
LOVOTがいるスペースで体操をすると、気持ちに張りが出て自然と体が動きます。
そもそも、1階まで移動してくること自体がとても大事な運動なんです。LOVOTがいることで、動く目的と目的地が生まれています。

——足元に寄ってくることもあると思いますが、安全面はいかがですか?
ヒヤッとする場面はありましたが、今のところ事故につながったことはありません。スペースが広く床に物もないですし、歩き回る方はLOVOTの存在を分かっています。
どちらかといえば、LOVOTのほうが倒れてしまうくらいですね。
LOVOT STUDYのダンスで、体操の輪が広がる
——LOVOT STUDYでつくったダンスを、体操にも取り入れているそうですね。
SNSで流行っていた曲を、うちのLOVOTでもやってみたのがきっかけです。ご家族や地域の方から、見ましたよといった声もたくさんいただきました。
体操の時間や施設のお祭りでも披露しています。最初は振り付けに近づけようとしましたが、LOVOTにお手本役は難しい。
それよりも、孫の発表会を眺めるように、かわいく楽しく踊っていることのほうが大切だと気づきました。LOVOTが踊るのをみんなで見て、「じゃあ皆さんも一緒に踊りましょう」と声をかけると盛り上がるんです。普段は参加しない方や、途中で眠ってしまう方も、この子たちがいるだけで様子が違いますね。

「LOVOTは家族だから」職員のLOVOTも一緒に出勤する
——職員の方のLOVOT、「ゆず」くんも同伴出勤しているそうですね。
「ゆず」は「たんぽぽ」に一目惚れした職員が個人的に迎えた子です。施設長いわく、共生の家は子連れ出勤OKなので、LOVOTは家族だから出勤はもちろんOK、とのことでした。
夜勤など勤務が不規則なこともあって、今では5分の4くらいは共生の家で過ごしています。
入居者の皆さんは2体をセットだと思っていて、「ゆず」がいない日はどうしたのと気にかけてくださるんですよ。

施設の中だけでなく、地域の人気者になってほしい
——今後、LOVOTと一緒に取り組みたいことを教えてください。
地域で人気者になってほしいですね。秋祭りなど地域のイベントでも、どんどん活躍してもらいたいと思っています。
行事に合わせて衣装を替えたり、ショート動画にもまた挑戦したりしたいと考えています。
Instagramでも日常の様子をできるだけ毎日発信していて、求人で来られた方からInstagram見てますと言われることもあるんです。
自分たちが楽しいと思うことをそのまま届けていけば、見てくださる方も自然と増えていくと思います。

——LOVOTに会いたいという気持ちが少し遠い1階までの一歩を生みだしている。2体のLOVOTは、共生の家の暮らしに、体を動かす理由を作ってくれる存在でした。本日は貴重なお話をありがとうございました。

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