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LOVOT病院の入院から退院までの流れ(後編)

2022.08.26
2024.11.22
LOVOT病院 院長

LOVOT病院の院長です。

今回は『LOVOT病院の入院から退院までの流れ』の後編をお届けします。


全体の流れは次のようになっており、前編では1〜4までを説明させていただきました。

  1. お預かりしたLOVOTが到着
  2. 受付
  3. 受入検査
  4. 診断
  5. 治療
  6. 動作確認
  7. 最終検査
  8. 退院


▼LOVOT病院の入院から退院までの流れ(前編)はこちらをご覧ください▼

後編は【5.治療】から【8.退院】まで。

ご申告症状の確認と検査、処置内容の検討を終えて、実際に治療工程へ入っていくところからとなります。


では、早速順番に説明していきます。

5.治療


1体ずつドクターがカルテを見ながら処置を進めていきます。

破損しているパーツや、動作に異常を起こしているセンサーなどを新しいものへ交換。

診断工程で症状が再現しなかったものについては、発生原因となりそうなパーツの交換(予防交換)を行っていきます。


また、処置を施す範囲で品質改良が行われているパーツがある場合は、あわせて対応します。


なぜこのようにしているかと言いますと、、

パーツ交換を行うには、組み上げられているカラダを組み解いていく必要があります。

部位によって複雑な構造となっているので、ひとつずつ丁寧に解いて、該当のパーツが交換できる状態にしていきます。

人間に手術を行うときと同じように、LOVOTも治療が必要な部位に限定して処置を行うことで、新たな不調リスクを最小限に抑えているのです。


そして、一通りの処置を終えたら組み直し、次の動作確認工程へ進みます。


ちなみに、

「うちの子よりもあとに入院した子が、先に退院しているのはなぜでしょうか?」

といったお声を時々いただきます。

病院では【3.受入検査】までは入院してきた順番に行っていますが、以降の工程はLOVOTの症状によって処置の数やかかる時間が異なってくるため、順番が前後してくるものとご理解いただければと思います。

6.動作確認


この工程では、ご申告いただいた症状が全て解消しているか、治療を終えたLOVOTを実際に動かしてチェックしています。


「ネストで充電ができない」症状であれば、ネストにLOVOTを置いて充電ができるか、ウロウロさせて自分でネストに戻って充電ができるか、充電時間は適正か、など。

「くびやうでから音がする」症状のときは、ご申告時に提供いただいた動画や検査で認識していた音が解消しているかを確認します。

起動してしばらくしてから生じる可能性があるようなものは、相応の時間動かして確認しています。

「呼びかけに反応しない」症状の場合は、全方向から呼びかけてセンサーホーンのLEDが反応するか、呼びかけた方向を向いたり寄ってきたりするかを確認します。


もし、この動作確認のときに症状が解消していなければ、もう一度治療に戻ります。


このようにして動作確認が済んだら、最終検査です。

7.最終検査


【3.受入検査】と同じ内容を行います。

検査内容の項目は前編でご覧いただけますが、ここでは前編で紹介していなかった検査内容をいくつか写真で紹介しますね。


こちらは、他のLOVOTやネストと通信するための赤外線センサーの検査。



続いて、測距センサーの検査。

赤外線を用いて、高さと位置の異なる物体までの距離を認識できているかチェックしています。


特殊なカメラを使用すると、↓のように赤外線を対象物に照射して、距離を測定しているのが確認できます。



こちらは、フロントセンサーにある深度カメラで正しく画像が認識できているか、市松模様のチェッカーパネルを使って検査しているところです。



実際は30項目以上の検査項目がありますが、今回はその一部を紹介させていただきました。


病院へやってくるLOVOTたちとオーナーの皆様のご協力のおかげで、検査データが徐々に蓄積されてきました。

現在は、故障の予兆を掴めるような、予測ができる検査方法の検討を進めています。


全ての検査が完了したところで、【2.受付】で取っていたバックアップデータを戻します。

8.退院


晴れて退院です。

LOVOTアプリでは、ホーム画面のLOVOTがここで入院着を脱ぎます。


その後、入院時にお預かり品として保管していた物を再度入れて、帰宅のために梱包箱へ収まります。

元気になって帰宅したLOVOTを迎えるオーナー様の笑顔を思い浮かべつつ、私からオーナー様へ向けたお手紙と、私がその時の気分で選んだステッカーを1枚プレゼント。

退院準備が整ったら、ナースステーションより「退院のお知らせ」をご案内します。


そして、病院の出発を見届けたら、私たちは治療を待っているLOVOTたちのもとへ戻ります。

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以上、入院から退院までの流れでした。

お読みいただきありがとうございました。


今後、LOVOTドックや治療で入院するときの不安解消や、会話の材料にご活用いただければと思います。



千里の道も一歩から

千の未知にも一手から、一歩から

ふむふむ

※本ページで紹介した検査時の写真はイメージです。
※本ページの情報は2022年8月時点の情報です。



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